月の立体絵はがき

科学館のミュージアムショップなどで,月の立体写真の絵葉書が売られています。

絵葉書としては,結構いいお値段なので,3D MOON PROJECTに関連しそうなものを2種類,買って見ました。

これは,レンティキュラーで,3Dメガネを使わないで立体視できます。

カメラは3D表現が写せないので,左右の画像の切り替わる角度で撮っています。
三日月の写真で,地球照の部分の立体感が良く分かります。
これは秤動を利用しているように見えます。
ただ,写真の雰囲気がかなりクラシカルで,古い立体写真をレンティキュラーに加工したような印象です。クレーターも見えません。


もうひとつ。

これは,値札のところに「月食」と書いてあったのですが,どう見ても,「月の満ち欠け」に見えます。
こちらもレンティキュラーで,この写真の横方向に細長い蒲鉾型のレンズが並んでいるような構造(1枚目は縦方向にレンズを配しています)で,この向きだと,葉書を前後方向に傾けてやると,月が満ち欠けして見える,と言うものです。

こちらもクラシカルな雰囲気の写真です。
バックには星空が描かれていますが,これは実写ではありません。

製造元は mbm systemと書かれていて,ドイツ製です。

実のところ,レンティキュラーは,解像度があまり高くないので,あまり好みません。専用のメガネやツールを使わずに見える,と言うメリットはありますが,それにしても,この絵柄,あと一歩,日本人好みではないような……。

リアリティを追求する,と言う意味においては,画質が今ひとつ。
せめてクレーターがリアリティを持って見えるようにして欲しい気がします。

私達のプロジェクトは,大画面に映写したときに,思わず手を伸ばしたくなるようなリアリティを追求したいので,目指すべき行き先が,こういうものと,ちょっと遠うかも。

以前,裸眼立体視用の絵葉書を作ったことがありますが,もっとリアルさが出せました。但し,平行法で立体視することの出来る人じゃないと,面白くありません。

お手軽に立体視の出来るレンティキュラーにも,メリットはあるな,と感じます。

とりあえず,お土産としての求心力やインパクトは,あると思います。