星景写真を3Dにする

3D MOON PROJECTでは,月そのものを3D画像にしたり,月とほかの天体や地上の風景等との前後関係のわかる3D画像を作成しています。

これを応用して,星景写真の3D化を試みました。

これが作例。

昇るぎょしゃ座

約5分間の星の軌跡を,「比較(明)」合成で1枚にまとめたものです。
地上の風景だけ,3D化しています。
基線長約5mで夜景を撮っています。その片方は上記の星景写真として撮影し,これの撮影後,横移動して,何枚か同条件で撮影し,「比較(明)」合成をおこない,その画像の夜景のみを使って,夜景の3D画像を作りました。
夜景は結構動きます。信号が変わったり,車が走ったり。
その変化を相殺するために,左用画像も右用画像も,数枚以上の枚数を撮影して「比較(明)」合成することで,ほぼ同様の画像を得ています。

バックの星空は,完全に2Dのままにします。
その星空に対して,夜景が手前に来て,その夜景の中にも遠近感が出るように,3D画像を調整します。

これにより,実際に目で見た以上に,夜景に迫力のある立体感を与え,臨場感を演出しています。

星は絶対的に遠いので,これを無限遠として扱っています。

赤青メガネを使って見ると,この縮小画像でも,夜景が手前に来るのが分かると思います。

星はアナグリフ画像でもズレが生じないので,赤青メガネが無くても,星座の形が分かります。

最大の弱点は,地上の景色が無いと,3D化出来ないこと。
しかし,メリットとしては,地上の景色に,多くの人が分かるランドマークを入れて,地域性を出すことや,例えば桜の花を前景に取り入れるようなことをすれば,季節感も演出できます。

3D星景写真も,さまざまな可能性を秘めています。