皆既月食を3Dで見たい

今日は休日。
明け方に目覚めたので,外を見たら,雲間に細い月。
まもなく新月。その役2週間後には皆既月食があります。

そう言えば,皆既月食立体視って,あまり聞きません。
11年前に半田先生が試みていた,星空に対して手前に見ある月を撮影する「Coming moon計画」では,皆既食中の月を星空と一緒に写して……と言うアイデアがあったのですが,その後,成功したかどうか,知りません。

この方法に従えば,数百km以上離れた2点から同時撮影すれば,月が星よりも手前にあることが分かる程度の視差が得られることになります。3D MOON PROJECTのメンバーが多いのは関東地方なので,北海道や西日本との連携で,実現してみたいものです。この時期の満月は,冬の星座の中に見えているので,近くに明るい星もありますから,写しやすいのではないかと思います。皆既月食の時,月の位置はおうし座の辺りです。

もうひとつ,皆既月食中の月そのものを球体に見えないものか,考えています。
3D MOON PROJECTの標準的な方法で,地平視差を利用した立体画像を作る時,撮影間隔を2〜3時間開けていますが,今回の月食は,皆既食の継続時間が1時間程度。とりあえず,皆既食の初めと終わりに撮った写真を3Dに加工してみるかな……
皆既食をアナグリフ3Dに合成する場合,別の弱点として,色の問題があります。
皆既食中の月の色は,実際に欠けてみないと分かりませんが,かなり赤味が強いのです。これを赤/シアンに分けると,シアンのほうのチャンネルに,ほとんど画像情報が乗らない可能性があります。確か,ピナトゥボ火山の噴火の後に起きた皆既月食では,月が暗く,真っ赤だったことがあり,こういう色になってしまうと,アナグリフではお手上げです。とにかく,当日の月の色に注目です。

それ以前の問題として,ちゃんと晴れてくれるのかどうか……